連載よみもの【しあわせ・ざ・おなか】第17回

第22章◆メール

心肺機能を鍛えるために、お見舞いに来てくれるダンナさんと一緒に新生児室まで散歩をしに行き、まだ見ぬ我が子と重ね合わせて、ガラス越しの赤ちゃんを見るのが日課になった。

「こんなに大きな(自分には大きく見える)赤ちゃん、この小さい体で本当に産めるのかな?」

初めての体験。いつ産んでも構わない、いつ産まれるか分からない。
そんな状況の中不安で不安でたまらない。毎日そのことばかり考えていた。
「大丈夫だよ。どうにかなるんじゃん」
相変わらずさわやかな笑顔のダンナさん(苦笑)

いつも通り、時間になってダンナさんは帰って行った。
この頃、ちょうど家にPCを買った頃で、自分の方から携帯でメールをしたり(本当はいけないんだけどね)、ごくまれに、ダンナさんの方からメールをくれたりしていたのだ。
そしてこの日、珍しくダンナの方から携帯にメールが届いた。

「なんだろう?」と不思議に思い、見てみると、そこにはこんな文が書かれていた。

小さな体に 秘めてる勇気
きっと負けはしないね くちびるかみしめ
あたたかいものありますか 君の心の中に
傷ついて悩む涙なら 輝いてみえるね

by Over The Top

大丈夫、がんばれ

これは、LINDBERGの「Over The Top」という曲の歌詞の一部である。
口数少なく、気持ちの表現が下手なダンナさん。
使えないPCに向かって、数文字打つのに1時間以上もかかるのに、自分なりに一生懸命伝えたくれた言葉…。
胸が熱くならずにはいられなかった。

この曲(歌詞)に励まされて、出産を乗り越えたのはもちろん、今まで以上にこの歌が大切な1曲になったのは言うまでもありません…。
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